鏡の「面取り」ってなに?
鏡の縁がキラキラ光るのは、
九鏡独自のカット技術が理由なんです
鏡は製造メーカーから、とっても大きなサイズで九鏡に届きます。九鏡では、そのビッグサイズの鏡を注文のサイズに切り分けて、加工します。
鏡の切断面は鋭く尖っています。上下の尖った部分を斜めに削り取るのが「面取り」という作業です。削りとった後の面(糸面と呼びます)は磨いてきれいに艶(つや)を出します。
九鏡の職人による「面取り・艶出し」の加工技術は、日本でもトップレベルです。独自に開発した面取り技術で、鏡の切断面にダイヤモンドのような輝きを施すこともできます。
九鏡の面取り加工は、通常の全自動機械による「スタンダードカット」のほか、鏡面の面を幅広に取って高級感を出す「ワイドカット」、さらにダイヤの輝きを導き出す「ベルサイユカット」があります。
A4版サイズの鏡は「ショコラカット」という特殊カットを施し、美しい輝きを演出します。
鏡の面取りの方法について説明します。
ベルサイユカット
ベルサイユカットは、フランス・サンゴバン社が製造する最高グレードの「最高品位鏡」のために、九鏡が開発したカット方法。別名をダイヤモンドカットとも言い、鏡の縁にダイヤのようなキラキラした輝きを与えます。ベルサイユカットを施している鏡は、九鏡の商品だけです。
通常の面取りは1段だけを削りますが、ベルサイユカットは削る面が3段です。3段の面の幅は21ミリになります。九鏡では機械と職人の手作業で仕上げます。
通常の面取り作業の3倍以上の時間がかかる上に、面の広さの調整がとても難しいカットです。キラキラした輝きを出すために、カット面の幅は均一にせねばならず、高度な技術が必要とされる加工。なので、九鏡でも、ベルサイユカットをマスターしている職人は少ないです。手間暇がかかっているだけに、そのダイヤのようなきらめきはうっとりする美しさで、他にはない高級感のある鏡に仕上がります。
ワイドカット
ワイドカットは鏡の加工メーカーで「広面」と言われる面取り方法です。鏡の表面だけ幅広に面取りすることで、高級感の漂う鏡になります。ワイドカットの面の幅は、21ミリです。職人が手作業で美しい艶に磨き上げます。
猫型鏡はワイドカットだけの製造になります。
ショコラカット
ショコラカットとは、鏡の切断面を45度に斜めに削り取る、特殊カットです。A4版サイズの高品位鏡に施すカットで、1段しかカットしていないのに、まるで2段にカットしたような輝きが出ます。